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「足なんて飾りです」は本当か?東京大学の研究グループが自動運転できる人型ロボットを披露。

「足なんて飾りです」は本当か?東京大学の研究グループが自動運転できる人型ロボットを披露。

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「足なんて飾りです」はアニメ「機動戦士ガンダム」の劇中に登場する有名なセリフ。(実際には違うセリフだが。​)
ガンダムに乗る主人公アムロとの決戦
を前に、ジオングを目にしたシャア・アズナブルジオン軍の整備兵の会話から来ています。
 
(シャア・アズナブル) 「足がついてない…」
(整備兵) 「穴の飾りです!偉い人にはそれがわからんのです!」
というセリフのやりとりが元ネタです。
 
さて、現実世界ではアニメでは軽視された、”脚のある”人型ロボットが車の運転に成功したそうだ。
(以下、朝日新聞、人型ロボット「ムサシ」、車も運転できるよ 東大が披露

https://www.asahi.com/articles/ASLCJ3412LCJOBJB002.htmlより記事を中略し引用。)

 
 

 愛知県豊田市で16日、等身大の人型ロボットが車の運転を披露した。東京大大学院情報システム工学研究室が開発中の「ムサシ」で、近くの小学生らが見守る中、20メートルほどの道を「一人」で走った。

 ムサシは高さ160センチ、重さ50キロで、74個のモーターで手足を動かす。人工知能(AI)で運転技術を学習しており、カメラとセンサーで周囲を認識してハンドルやペダルを操作する。

 電気自動車に乗ったムサシは時速数キロで進み、スタッフが前を横切るとブレーキを踏んで停止。スタッフが立ち去ると再びアクセルを踏んで発車した。

 

 「機動戦士ガンダム」では不要な物として扱われた脚が、ロボットの車の運転には役に立っているようだ。
では本当にロボットに足は不要なのだろうか。
 
答えはノーだ。脚もある人型のロボットというのは現代社会において役に立つということがわかっている。
 
例えば、アメリカでは災害救助ロボっトは以下のようなものが試作されている。 

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米国防高等研究計画局(DARPA)が開催した災害救助ロボットコンテストDARPA Robotics Challenge(DRC)」の様子。

従来のロボットは、人間が使っている既存の施設や環境では十分に機能を果たすことができない事がある。
ロボットを導入するために、既存の環境をロボットが機能しやすい環境に変え、ロボット専用に作られた環境を用意しなければならないことが多々ある。
人型ロボットは、まさに人のようなフォルムをしていることで、もともと人間のために作られた環境下(建物や乗り物、工場など)でも動くことにでき、役に立つという利点がある。

 

今回ご紹介した東京大学の新型ロボット、ムサシは車を運転できることを披露した訳だが、もしあらゆる人間の動作ができる人型ロボットができれば、車の運転だけでなく、いろいろな環境下、シーンで活躍することができるだろう。

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この災害大国である日本が災害対策のロボットを開発することは喫緊の課題であるし、その重要性は人間が立ち入ることができない福島第一原発の爆発事故での原発内内部の調査の際に浮彫になった。
日本は日本のロボットで原発の中に調査することができず、結局はアメリカのロボット強力してもらう羽目になったのだ。
日本は原発事故用レスキューロボットの研究開発を過去に二回やったわけだが、8年の歳月を費やしたにも関わらず、結局研究は打ち止めになった。それは、日本の原発は「絶対安全」であり、災害性の事故は起きる可能性がない、原発事故に特化したレスキューロボの 開発は不要と結論づけたからだ
 
災害時の救助活動に貢献して日本の安全を守るため、そして人々の生活を豊かにさせるために日本のロボット開発が発展し、実際に現場で使えるようになることを切に願う。